英語が苦手な中学生へ―「なんとなく」をやめて点数を上げる勉強法

勉強

英語のテストが返ってきました。

42点。

問題用紙を見ると、文法問題も長文問題も、ほとんど間違っています。

「またダメだった……」

娘は、うつむいています。

「ちゃんと単語も覚えたのに」

そう言いながら、単語帳をめくっています。

確かに、テスト前は毎日単語を書いて覚えていました。

文法の問題集も解いていました。

それなのに、点数は上がらない。

「英語は何度やっても頭に入らない」
「文法はわかった気がするのに、テストで解けない」
「長文を読んでも内容が全然入ってこない」

英語の苦手意識を持つ中学生は、とても多いです。

でもその原因のほとんどは、英語が難しいのではありません。

勉強の仕方が「なんとなく感覚でやる」になっているからです。

英語は、感覚の科目ではありません。

ルールの科目です。

そのルール(構造)を最初に確認してから覚える――それだけで、英語の苦手意識は大きく変わります。

この記事では、英語が苦手な中学生に向けて、「なんとなく」をやめて結果を出す具体的な勉強法をお伝えします。

英語が苦手になる本当の原因

夜、リビングのテーブル。

娘が英語の問題集を開いています。

並べ替え問題です。

「( went / I / to / yesterday / school )」

「えっと……yesterday が最後で……」

単語を眺めながら、なんとなく並べ始めます。

「I went yesterday to school?」

「なんか変だな……I went to school yesterday?」

「たぶんこれかな」

そう書いて、解答ページを見ます。

正解でした。

「やった!」

けれども、次の問題。

「( have / I / to / been / Tokyo )」

「えっと……I have to been Tokyo?」

間違っていました。

正解は「I have been to Tokyo」です。

「あれ、have to ってよく見るのに……」

なぜ間違えたのか、わかりません。

「なんとなく」が積み重なると、応用が利かなくなる

英語が苦手な子に共通しているのは、「なんとなく日本語訳を覚えようとしている」ことです。

単語を日本語訳で丸暗記する。
文法をルールとしてではなく、例文の雰囲気で覚える。
長文をなんとなく読んで、「たぶんこういう意味かな」で解く。

この「なんとなく勉強」が積み重なると、似た問題でも少し形が変わるだけで解けなくなります。

「yesterday を最後に置く」というパターンは覚えたけれど、「なぜ最後に置くのか」がわからない。

「have to」は「〜しなければならない」と覚えたけれど、「have been to」という別の形があることを知らない。

だから、時制が変わったり、単語が増えたりすると、途端に解けなくなります。

英語はルールの科目

英語の成績を上げるには、「なぜそうなるのか」というルールを理解することが先決です。

「I went to school yesterday」

この文が正しい理由は、「yesterday という時を表す副詞は、文末に置く」というルールがあるからです。

「I have been to Tokyo」

この文が正しい理由は、「have been to ~ で『~に行ったことがある』という現在完了形の熟語になる」というルールがあるからです。「have to」(〜しなければならない)とは別の形です。

ルールを知らずに、なんとなく並べても、運が良ければ当たりますが、次は外れます。

けれども、ルールを知っていれば、どんな問題でも対応できます。

解答を先に確認して、ルールを理解する

そのためのアプローチが、解答を先に確認してから「なぜその単語・時制・構文が選ばれたのか」を理解するやり方です。

問題を見て、なんとなく解こうとするのではなく、まず解答を見る。

そこに書かれている「文の構造」と「使われているルール」を確認する。

理解してから、自分で再現する。

これが、英語の解答逆算型勉強法です。

英語の解答逆算型・具体的な手順

では、具体的にどうすればいいのか。

4つのステップを、順番に見ていきましょう。

STEP 1:解答の「構造(SVOC)」を先に確認する

問題集を開きます。

英作文の問題です。

「私は昨日、彼女にプレゼントをあげました」

これを英語にする問題です。

問題を読んだら、すぐに解答ページを開きます。

悩みません。1秒も使いません。

解答を見ます。

「I gave her a present yesterday.」

ここで確認するのは、文の構造です。

S(主語)はどれか → I
V(動詞)はどれか → gave
O(目的語)はどれか → her(間接目的語)、a present(直接目的語)
なぜこの語順になっているのか → 「give 人 物」という形(SVOO)

「なるほど、この文はSVOOの構造で、『人に物をあげる』という語順になっているのか」

声に出して確認します。

これだけでOKです。

STEP 2:文法ルールを「理由ごと」メモする

構造を確認したら、使われている文法ルールをノートにメモします。

ただルールを書くだけではありません。

「なぜそのルールになるのか」まで書きます。

たとえば:

「gave = give の過去形(yesterday があるから過去形を使う)」
「give 人 物 = 人に物をあげる(語順が決まっている。物 to 人 でも可)」
「yesterday = 文末に置く(時を表す副詞は文末)」

ルールと理由を、セットで書きます。

これを繰り返すうちに、「なぜこうなるのか」が体に染み込んでいきます。

STEP 3:英文を隠して自力で再現する

構造とルールを確認したら、解答ページを閉じます。

そして、もう一度、最初から自分の力だけで英文を書いてみます。

「私は昨日、彼女にプレゼントをあげました」

「えっと、主語は I、動詞は gave、その後に her、a present、最後に yesterday」

「I gave her a present yesterday.」

さっき見たばかりなので、スラスラ書けるはずです。

途中で詰まったら、少しだけチラ見してOKです。

「主語→動詞→目的語」の順番を意識しながら、ゆっくり書き切ることがゴールです。

STEP 4:翌日テスト形式で解く

翌日。

昨日解いた問題を、もう一度開きます。

今度は、何も見ずに。

テストのつもりで。

「私は昨日、彼女にプレゼントをあげました」

「I gave her a present yesterday.」

スラスラ書けました。

インストール完了です。

もし詰まったら、もう一度STEP 2に戻ります。

「まだ自分のものになっていない」というサインなので、ルールを確認し直します。

「なぜそうなるのか」をAIで解決する

問題集の解説ページを開いています。

「have been to Tokyo = 東京に行ったことがある(現在完了形)」

そう書いてあります。

「現在完了形……?」

教科書を開いて、現在完了形のページを探します。

「have + 過去分詞で、経験・継続・完了を表す」

「経験・継続・完了……どれ?」

混乱してきました。

「なんで have been to なの?have went to じゃダメなの?」

理由が、わかりません。

英語でよくある「解説を読んでも理由がわからない」

英語の解説で多いのが、「こういう形になる」とは書いてあるけれど、「なぜそうなるのか」が書いていないパターンです。

「現在完了形を使う」とは書いてあるけれど、なぜ過去形ではダメなのか。
「この前置詞を使う」とは書いてあるけれど、なぜ他の前置詞ではダメなのか。

理由がわからないまま覚えても、次に同じ場面が出てきたときに、また迷います。

AIに質問すれば、理由まで教えてくれる

そんなときは、AIに質問しましょう。

文法の理由がわからないとき

スマホを開いて、問題を撮影します。

そして、このプロンプトを貼り付けます:

この英文のSVOCを分解して教えてください。
また、ここで使われている重要な文法ルールは何ですか?
「なぜ他の単語ではなく、この単語が選ばれているのか」という
理由も含めて教えてください。

すると、AIが返してくれます:

「この文は『I have been to Tokyo』で、SVOC構造は:
S(主語)= I
V(動詞)= have been
前置詞句 = to Tokyo

have been to ~ は『~に行ったことがある』という経験を表す現在完了形です。

went(過去形)ではなく have been を使う理由:
・went は『過去に行った』という事実だけを述べる
・have been to は『過去に行った経験が、今の自分に影響している』というニュアンス

例:I went to Tokyo last year.(去年東京に行った=事実)
I have been to Tokyo.(東京に行ったことがある=経験として今も持っている)」

「ああ、そういう違いか!」

理由がわかれば、次からは迷いません。

時制の使い分けがわからないとき

「この文、過去形?それとも現在完了形?」

そんなときは、こう聞きます:

この英文で使われている時制(現在完了・過去形など)について、
「なぜこの時制を使うのか」を日本語で説明してください。
他の時制との使い分けの判断基準も教えてください。

AIが返してくれます:

「I have lived in Tokyo for three years.(現在完了形)
I lived in Tokyo for three years.(過去形)

現在完了形を使う理由:
・3年前から今も東京に住んでいる(継続)
・過去の出来事が現在につながっている

過去形を使う理由:
・3年間東京に住んでいたが、今は住んでいない
・過去に完結した出来事

判断基準:
・今も続いている、または今に影響がある → 現在完了形
・過去に終わった出来事 → 過去形」

こんなふうに、時制の使い分けの理由が明確になります。

前置詞の使い分けがわからないとき

「in と on と at、どれを使えばいいの?」

前置詞は、感覚で覚えようとすると混乱します。

こう聞いてください:

この文でなぜ「in / on / at」を使うのか、
日本語のイメージで説明してください。
他の前置詞との違いも図や例えを使って教えてください。

AIが返してくれます:

「in = 『〜の中に』という広い空間のイメージ
例:in Tokyo(東京という広い範囲の中)

on = 『〜の上に接して』という接触のイメージ
例:on the table(テーブルの表面に接して)

at = 『〜というピンポイント』という地点のイメージ
例:at the station(駅という特定の地点)」

イメージで理解すれば、丸暗記より記憶に残ります。

単元別・つまずきポイントと対処法

テスト範囲表を見ています。

「文法、時制、長文読解、英作文、不定詞……」

どれも苦手です。

けれども、つまずくポイントは、単元ごとに違います。

それぞれのつまずきポイントと、対処法を見ていきましょう。

文法(並べ替え・穴埋め)

よくあるつまずき

語感でなんとなく並べてしまい、理由が説明できない。

「( went / I / to / yesterday / school )」

「えっと、I が最初で、went が次で……yesterday はたぶん最後」

正解しても、なぜその語順になるのか説明できません。

次に似た問題が出たとき、また迷います。

対処法

解答のSVOC構造を先に確認します。

「I went to school yesterday.」

S(主語)= I
V(動詞)= went
前置詞句 = to school
副詞 = yesterday

「なぜこの語順になるのか」を1つずつ言語化します。

「主語→動詞→場所→時間、という順番になっている。時を表す副詞は文末に置く」

これをノートに書きます。

「わかった気がする」ではなく、「理由を説明できる」状態を目指します。

時制(現在完了・過去形・進行形)

よくあるつまずき

現在完了形と過去形の使い分けがわからない。

「I have lived in Tokyo.」と「I lived in Tokyo.」の違いがわからない。

どちらも「東京に住んでいた」という意味に見えます。

対処法

解答の時制に「なぜこの時制?」と問いかけ、理由をメモします。

現在完了形 = 「今も影響が続く感覚」(今も東京に住んでいる、または経験として残っている)
過去形 = 「過去に終わった出来事」(もう東京には住んでいない)

イメージで区別します。

単に「have + 過去分詞」と覚えるのではなく、「なぜこの時制を使うのか」という理由をセットで覚えます。

長文読解

よくあるつまずき

最初から全部読もうとして疲れる。

知らない単語が出ると、そこで止まる。

「この単語、わからない……」

辞書を引いて、また読み始めると、さっき読んだ内容を忘れています。

対処法

設問を先に読みます。

「何について問われているか」を把握してから本文を読むと、どこに注目すべきかがわかります。

たとえば:

設問「筆者が東京を訪れた理由は何か?」

これを先に読んでから本文を読めば、「理由」に関する部分に注目できます。

知らない単語は、前後の文脈から推測する習慣をつけます。

どうしてもわからなければ、AIに聞きます:

この英文の段落ごとの要点を、日本語で3行以内にまとめてください。
また、筆者が一番言いたいことを1文で教えてください。

AIが、長文全体の構造を整理してくれます。

英作文

よくあるつまずき

何から書けばいいかわからない。

「私は毎日音楽を聴きます」

これを英語にしようとして、手が止まります。

「I は最初で……listen は動詞で……every day はどこに置く?」

書いた文が正しいか、自信もありません。

対処法

まず日本語で「主語→動詞→目的語」の順に並べ直してから英語にします。

「私は毎日音楽を聴きます」

「私は / 聴きます / 音楽を / 毎日」

「I / listen to / music / every day」

書いた文は、AIに添削してもらいます:

私が書いたこの英作文を採点してください。
「文法ミス」「単語の使い方」「自然な表現かどうか」の3点を指摘し、
より自然な英文に書き直してください。
なぜ修正したかも説明してください。

AIが、間違いを指摘して、正しい文に書き直してくれます。

不定詞・動名詞

よくあるつまずき

to不定詞とing形の使い分けがわからない。

「forget to do」と「forget doing」、どっちを使えばいいの?

「forget は to だっけ?ing だっけ?」

覚えようとしても、すぐ忘れます。

対処法

解答でどちらが使われているかを確認し、「なぜこちらを使うのか」の理由をメモします。

「forget to do = これからすることを忘れる(未来)」
「forget doing = したことを忘れる(過去)」

意味の違いをセットで覚えます。

単に「この動詞は to」と丸暗記するのではなく、「なぜ to なのか」という理由を理解します。

単語の覚え方:日本語訳より「使われ方」を覚える

単語帳を開いています。

「get = 得る、手に入れる」

ノートに10回書きます。

「get、get、get……」

次の単語に進みます。

「take = 取る、持っていく」

また10回書きます。

翌日、テストで問題が出ます。

「get tired = 疲れる」

「え、get って『得る』じゃないの?『疲れる』ってどういうこと?」

わかりません。

日本語訳だけの丸暗記は、限界がある

単語を日本語訳だけで覚えると、こういうことが起きます。

「get = 得る」と覚えても、「get tired」「get to」「get up」のような使い方が出てきたとき、対応できません。

「得る、疲れる?ぜんぜん意味が違うじゃん!」

そう思って、混乱します。

けれども、実は get には共通するイメージがあります。

コアイメージで覚える

おすすめは、「コアイメージ(根本的な意味)」で覚えることです。

get のコアイメージは、「何かが自分のところに来る・近づく」です。

このイメージで考えると:

「get a book = 本が自分のところに来る → 本を手に入れる」
「get tired = 疲れた状態が自分のところに来る → 疲れる」
「get to Tokyo = 東京に自分が近づく → 東京に到着する」
「get up = 上の状態に自分が来る → 起きる」

すべて、「自分のところに来る」というイメージでつながります。

コアイメージを理解すれば、初めて見る使い方でも、なんとなく意味が推測できるようになります。

AIにコアイメージを教えてもらう

「この単語のコアイメージって何?」

そう思ったら、AIに聞いてください:

この英単語の「コアイメージ(根本的な意味)」を教えてください。
日本語訳を丸暗記するのではなく、どんなニュアンスで
どんな文脈で使われるかを例文と一緒に教えてください。

すると、AIが返してくれます:

「take のコアイメージ = 『手に取って自分のものにする』

例文:
take a book(本を手に取る)
take a bath(お風呂に入る=お風呂の時間を自分のものにする)
take care(世話をする=その責任を自分が引き受ける)
It takes 30 minutes.(30分かかる=30分という時間が必要になる)

すべて『何かを自分のものにする、引き受ける』というイメージでつながります」

こんなふうに、単語の「核心」を理解できます。

日本語訳を1つずつ丸暗記するより、コアイメージ1つで複数の使い方を理解できます。

効率的で、忘れにくい覚え方です。

まとめ

「英語ができない」

その原因は、英語が難しいのではありません。

勉強の仕方が「なんとなく感覚でやる」になっているからです。

単語を日本語訳で丸暗記する。
文法をルールとしてではなく、例文の雰囲気で覚える。
長文をなんとなく読んで、「たぶんこういう意味かな」で解く。

この「なんとなく勉強」が積み重なると、似た問題でも少し形が変わるだけで解けなくなります。

けれども、解決策はシンプルです。

「なぜそのルールになるのか」を先に確認してから覚える。

これだけです。

4つのステップを実践してください。

STEP 1:解答の「構造(SVOC)」を先に確認する
STEP 2:文法ルールを「理由ごと」メモする
STEP 3:英文を隠して自力で再現する
STEP 4:翌日テスト形式で解く

「理由がわからない」ときは、AIに聞いてください。

文法の理由、時制の使い分け、前置詞のイメージ――すべて、わかりやすく教えてくれます。

単元ごとに、つまずきポイントがあります。

文法はSVOC構造の把握、時制は「今に影響があるか」の判断、長文は設問を先に読む、英作文は日本語で語順を整理してから、不定詞・動名詞は意味の違いをセットで覚える。

それぞれに対処法があります。

そして、単語は日本語訳ではなく、コアイメージで覚えます。

1つのイメージで、複数の使い方が理解できます。

英語は、感覚の科目ではありません。

ルールを知って、理由を理解すれば、誰でもできるようになります。


この勉強法をもっと深く実践したい方へ

この記事で紹介した「英語の勉強法」を、さらに深く実践したい方のために、以下の3点セットをご用意しています。

  • 勉強法の詳細解説(全教科対応)
  • 教科別の具体的な使い方
  • すぐ使えるAIプロンプト集50問(英語の単元別プロンプト付き)

詳しくは、以下のリンクからご覧ください。

👉 勉強法の詳細はこちら

     
タイトルとURLをコピーしました