「国語はセンス」と諦めている中学生へ―型を知れば記述問題も解ける

勉強

国語のテスト。

記述問題です。

「筆者がこの文章で最も言いたいことを、80字以内でまとめなさい」

鉛筆を持ったまま、考えます。

「えっと……」

本文は読みました。

なんとなく、わかった気がします。

けれども、「何を書けばいいのか」がわかりません。

「筆者が言いたいこと……」

思ったことを、そのまま書いてみます。

「この文章は、環境問題について書かれている」

30字。

まだ50字も足りません。

「何を書けば……」

時間が過ぎていきます。

結局、中途半端なまま次の問題に進みます。

テストが返ってきました。

記述問題は、5点中1点。

「国語はセンスがないとどうにもならない」

「何となく読んでいるけど、答えが合わない」

「記述問題は何を書けばいいかわからない」

国語が苦手な子に共通しているのは、「なんとなく感覚で解こうとしている」ことです。

実は、国語はセンスの科目ではありません。

ルールの科目です。

読解問題には「設問の答えは必ず本文の中にある」というルールがあります。

記述問題には「採点者が求めているキーワードと構造がある」というルールがあります。

このルールを先に知ってから解くだけで、点数は大きく変わります。

この記事では、感覚に頼るのをやめて「型」から逆算する国語勉強法をお伝えします。

国語が苦手になる本当の原因

選択肢問題で、いつも2択で迷う

国語のテスト。

読解問題の選択肢です。

「傍線部Aについて、筆者の考えとして最も適切なものを選べ」

本文を読みました。

選択肢を見ます。

「ア:環境問題は個人の努力だけでは解決できない」

「イ:環境問題は政府の政策によって解決すべきである」

「ウ:環境問題は企業の責任が最も大きい」

「エ:環境問題は技術の進歩によって解決できる」

「えっと……」

アとイまで絞りました。

けれども、どちらが正しいのかわかりません。

「どっちも本文に書いてあった気がする……」

「なんとなく、イかな」

そう思って、イを選びます。

テストが返ってきました。

正解は、アでした。

「なんで……」

国語が苦手な子の共通パターン

国語が苦手な子の勉強パターンは、こうです。

問題文を最初から全部読む。

設問を見て「なんとなくこれかな」と選ぶ。

記述問題は思ったことをそのまま書く。

このやり方の問題点は、「答えを本文ではなく自分の頭の中から探している」ことです。

選択肢問題で2択まで絞って迷うのは、「本文のどこに根拠があるか」を確認していないからです。

「なんとなくこれかな」という感覚で選んでいるから、いつも間違えます。

記述問題で何を書けばいいかわからないのは、「採点者が求めているキーワードと構造」を知らないからです。

思ったことをそのまま書いても、点はもらえません。

国語は「本文に書いてあることを、設問が求める形でまとめる」科目

国語の読解問題は、自分の意見や感想を書く問題ではありません。

本文に書いてあることを、設問が求める形で抜き出す・まとめる問題です。

この前提を知っているだけで、解き方が180度変わります。

選択肢問題なら――

「本文のどこに根拠があるか」を探す。

根拠がない選択肢は、間違い。

記述問題なら――

「模範解答はどういう構造で書いているか」を先に確認する。

「採点のポイントになっているキーワードは何か」を先に確認する。

その構造とキーワードを使って、自分で書く。

感覚ではなく、ルールに従って解く。

これが、国語の正しい解き方です。

解答逆算型・国語の学習手順

では、具体的にどうすればいいのか。

4つのステップで見ていきましょう。

STEP 1:設問を先に読んでから本文を読む

問題集を開きます。

いつもなら、本文から読み始めます。

けれども、今回は違います。

本文ではなく、設問から先に読みます。

設問を見ます。

「筆者がこの文章で最も言いたいことを、80字以内でまとめなさい」

「傍線部Aについて、筆者がそう考える理由を説明しなさい」

「この文章の構成として最も適切なものを選べ」

設問を先に読むことで、「何を探しながら読めばいいか」がわかります。

「筆者が言いたいこと」を探しながら読む。

「傍線部Aの理由」を探しながら読む。

「文章の構成」を意識しながら読む。

目的を持って、本文を読みます。

目的なく本文を最初から読むのは、地図なしで知らない街を歩くようなものです。

設問という地図を先に持ってから、本文を読む。

これだけで、読み方が変わります。

STEP 2:模範解答の「構造」を先に確認する

本文を読みました。

記述問題を解こうとします。

けれども、何を書けばいいかわかりません。

ここで、すぐに模範解答を開きます。

解答を読みます。

「環境問題は個人の努力だけでは解決できないという現実を踏まえたうえで、それでも一人ひとりが意識を変えることが社会全体の変化に繋がると筆者は主張している」

この解答を、そのまま覚えようとはしません。

最初に確認するのは、「答えの内容」ではなく「何をどの順番で書いているか(構造)」です。

構造を分析します。

  1. 前提(環境問題は個人の努力だけでは解決できない)
  2. 逆接(それでも)
  3. 主張(一人ひとりが意識を変えることが社会全体の変化に繋がる)

「ああ、この記述は『前提→逆接→主張』の3部構成なんだな」

この構造を、ノートに書き写します。

構造:前提 → 逆接 → 主張

これが、テンプレートです。

STEP 3:模範解答のキーワードを確認する

構造を把握しました。

次に、採点のポイントになっているキーワードを探します。

模範解答を、もう一度読みます。

「環境問題は個人の努力だけでは解決できないという現実を踏まえたうえで、それでも一人ひとりが意識を変えることが社会全体の変化に繋がると筆者は主張している」

「このキーワードが入っていなければ0点」というポイントが、必ずあります。

キーワードを探します。

  • 「個人の努力だけでは解決できない」
  • 「一人ひとりが意識を変える」
  • 「社会全体の変化に繋がる」

この3つが、採点のポイントです。

マーカーで塗ります。

「この3つのキーワードを入れないと、点がもらえないんだな」

構造とキーワード、両方を確認しました。

STEP 4:構造を隠して自力で再現する

模範解答を隠します。

同じ構造で、自力で書いてみます。

ノートを見ます。

「構造:前提 → 逆接 → 主張」

「キーワード:個人の努力だけでは解決できない、一人ひとりが意識を変える、社会全体の変化に繋がる」

これを使って、自分の言葉で書きます。

「環境問題は個人だけの努力では解決が難しい。しかし、一人ひとりが意識を変えることで、社会全体を変えることができると筆者は考えている」

書けました。

キーワードが自然に入れられれば、定着完了です。

翌日、同じ問題をテスト形式で解いて、確認します。

何も見ずに、構造とキーワードを使って書けたら、この問題は完璧です。

分野別の使い方

国語は、現代文・記述問題・古文・漢文で、つまずくポイントが違います。

それぞれの特徴に合わせた使い方を見ていきましょう。

現代文(読解問題)

よくあるつまずき

読解問題。

長文を読んでいます。

1段落目を読みます。

「環境問題について……」

2段落目を読みます。

「個人の努力が……」

3段落目を読みます。

「えっと、さっき何が書いてあったっけ?」

内容が、頭に入りません。

最後まで読んでも、「結局何が言いたかったのか」がわかりません。

設問を見ます。

選択肢問題です。

「ア:環境問題は個人の努力だけでは解決できない」

「イ:環境問題は政府の政策によって解決すべきである」

2択まで絞りました。

けれども、どちらが正しいのか、わかりません。

「なんとなく、アかな……」

感覚で選びます。

長文を読んでも内容が頭に入らない。

選択肢問題でいつも2択で迷う。

これが、現代文でよくあるつまずきです。

対処法:設問を先に読んでから本文を読む

現代文は、「設問を先に読んでから本文を読む」習慣をつけます。

問題集を開きます。

本文ではなく、設問を先に読みます。

「筆者の主張として最も適切なものを選べ」

「ああ、筆者の主張を探しながら読めばいいんだな」

目的を持って、本文を読みます。

選択肢問題は、「本文のどこに根拠があるか」を探す作業です。

感覚で選ばず、必ず本文の該当箇所に線を引いてから選ぶようにします。

AIにこう質問することもできます。

この現代文の問題について、「設問の答えが本文のどこに
あるか」を段落ごとに整理して教えてください。
また、まぎらわしい選択肢がある場合、どこが「ひっかけ」
になっているかも教えてください。

すると、AIが「第3段落に『個人の努力だけでは解決できない』とあるので、アが正解。イは『政府の政策によって』という部分が本文にない」というように、根拠を示してくれます。

記述問題

よくあるつまずき

記述問題。

「筆者の考えを60字以内でまとめなさい」

本文は読みました。

なんとなく、わかった気がします。

けれども、「何を書けばいいか」がわかりません。

思ったことを、そのまま書いてみます。

「筆者は環境問題について書いている」

20字。

まだ40字も足りません。

「何を書けば……」

結局、中途半端なまま提出します。

テストが返ってきました。

部分点で、2点。

満点は5点でした。

何を書けばいいかわからない。

書いたけど部分点しかもらえない。

これが、記述問題でよくあるつまずきです。

対処法:模範解答の構造とキーワードを先に分析

記述問題は、模範解答の構造とキーワードを先に分析します。

問題集を開きます。

記述問題を読んで、すぐに模範解答を開きます。

「環境問題は個人の努力だけでは解決できないが、一人ひとりが意識を変えることが社会全体の変化に繋がると筆者は考えている」

構造を分析します。

「この記述は『逆接(〜が)』+『主張』の2部構成なんだな」

キーワードを確認します。

「個人の努力だけでは解決できない、一人ひとりが意識を変える、社会全体の変化」

この構造とキーワードを使って、書く練習をします。

AIにこう質問することもできます。

この記述問題の模範解答を分析して、
「何をどの順番で書いているか(構造)」と
「採点のポイントになっているキーワード」を教えてください。
自分の答えと比較できるよう、採点官の視点でコメントしてください。

すると、AIが「構造は『前提→逆接→結論』の3部構成。キーワードは『個人の努力』『意識を変える』『社会全体』。あなたの答えには『社会全体』が抜けているので、部分点になります」というように、具体的に教えてくれます。

古文・漢文

よくあるつまずき

古文の問題。

「つれづれなるままに、日暮らし、硯にむかひて……」

「えっと……」

意味が、まったくわかりません。

単語帳で「つれづれ」を調べます。

「することがなくて退屈なさま」

「ああ、そういう意味か」

次の単語を調べます。

「日暮らし」

「一日中」

でも、単語の意味を知っても、文章全体が繋がりません。

「つれづれなるままに、日暮らし……」

「することがなくて退屈なまま、一日中……?」

意味がまったくわからない。

単語を覚えても繋がらない。

これが、古文・漢文でよくあるつまずきです。

対処法:現代語訳を先に読む

古文は、「現代語訳を先に読む」のが解答逆算型の正しいアプローチです。

問題集を開きます。

古文を読む前に、現代語訳を先に読みます。

「することもなく退屈なので、一日中硯に向かって、心に浮かんだことを書きつけていると……」

「ああ、そういう意味なんだ」

現代語訳で全体の意味をつかんでから、古文の言葉と現代語の対応を確認します。

「つれづれなるままに」→「することもなく退屈なので」

「日暮らし」→「一日中」

「硯にむかひて」→「硯に向かって」

この順番に変えるだけで、理解度が大きく変わります。

AIにこう質問することもできます。

古文の場合:

この古文について、まず現代語訳を教えてください。
そのあとで「古文特有の言い回し・文法(係り結び・
助動詞など)」で注意すべき点を3つに絞って教えてください。

漢文の場合:

この漢文の書き下し文と現代語訳を教えてください。
また「返り点のルール」と「この文で特に重要な句法」を
わかりやすく説明してください。

現代語訳を先に読んでから、古文・漢文の言葉と対応させる。

この順番で学べば、古文・漢文は理解できます。

漢字・語句

よくあるつまずき

漢字の書き取り。

「会議の『ぎじ』を記録する」

「えっと……『ぎじ』ってどう書くんだっけ?」

「『儀式』の『ぎ』と『事』?」

そう書きました。

テストが返ってきました。

不正解。

正解は「議事」でした。

「えっ、『ぎじ』って2種類あるの?」

漢字の書き取りが苦手。

同音異義語で間違える。

これが、漢字・語句でよくあるつまずきです。

対処法:意味と一緒に覚える

漢字は、「意味と一緒に覚える」のが最短ルートです。

「議事」の「議」は「話し合う」という意味。

「儀式」の「儀」は「作法・しきたり」という意味。

意味を知っていれば、「会議の『ぎじ』」なら「話し合う事」だから「議事」とわかります。

「結婚式の『ぎしき』」なら「作法・しきたり式」だから「儀式」とわかります。

漢字の意味を知っていれば、同音異義語のどちらを使うかが判断できます。

AIにこう質問することもできます。

この漢字・語句の「意味・由来・使う場面」を教えてください。
よく間違える同音異義語との違いも、具体的な例文で
説明してください。

すると、AIが「『議事』は会議で話し合う内容。『儀式』は結婚式や成人式などの式典。『議』は話し合うという意味なので、会議に関係する。『儀』は作法という意味なので、式に関係する」というように、意味の違いを教えてくれます。

選択肢問題を確実に攻略する方法

国語の選択肢問題は、「消去法」が基本です。

正しい選択肢を探すより、「明らかに間違っている選択肢を消していく」方が確実です。

よくある「ひっかけ」のパターンは、3つあります。

実際の問題で見ていきましょう。

パターン1:本文にない内容が含まれている

選択肢問題。

「筆者の主張として最も適切なものを選べ」

本文を読みました。

選択肢を見ます。

「ア:環境問題は個人の努力だけでは解決できないため、政府が主導して対策を進めるべきである」

「えっと……」

前半は、本文に書いてありました。

「環境問題は個人の努力だけでは解決できない」

これは正しい。

けれども、後半はどうでしょうか。

「政府が主導して対策を進めるべきである」

本文を読み返します。

「政府が主導して」という記述は、どこにもありません。

前半は正しいけど、後半は本文にない。

この選択肢は、不正解です。

本文にない内容が含まれている選択肢は、間違い。

「本文に書いてあるか」を必ず確認します。

パターン2:言い過ぎ・断言している

次の選択肢。

「イ:環境問題は必ず個人の意識改革によって解決できる」

「必ず」という言葉が気になります。

本文を読み返します。

「一人ひとりが意識を変えることが、社会全体の変化に繋がる可能性がある」

本文では「可能性がある」と書いています。

けれども、選択肢では「必ず解決できる」と断言しています。

「必ず〜だ」「絶対に〜である」という強い断定は、たいてい間違いです。

本文は「可能性がある」と慎重に書いているのに、選択肢が「必ず」と断言していたら、それは不正解です。

言い過ぎ・断言している選択肢は、間違い。

「必ず」「絶対に」「すべて」「常に」という言葉に注意します。

パターン3:一部は正しいが、重要な部分がずれている

最後の選択肢。

「ウ:環境問題は個人の努力だけでは解決できないが、それでも一人ひとりが意識を変えることが重要である」

「うん、これは本文に書いてあった」

前半も後半も、正しい気がします。

けれども、選択肢をもう一度読みます。

「一人ひとりが意識を変えることが重要である」

本文を読み返します。

「一人ひとりが意識を変えることが、社会全体の変化に繋がる」

本文の核心は「社会全体の変化に繋がる」という部分です。

けれども、選択肢では「重要である」で終わっています。

「重要である」と「社会全体の変化に繋がる」は、違います。

一部は正しいけど、核心部分がずれています。

一部は正しいが、重要な部分がずれている選択肢は、間違い。

選択肢を最後まで読んで、核心部分が合っているか確認します。

消去法で確実に正解を見つける

この3つのパターンで消去していきます。

「ア:政府が主導して → 本文にない内容。消去」

「イ:必ず解決できる → 言い過ぎ。消去」

「ウ:重要である → 核心部分がずれている。消去」

残った選択肢が、正解です。

「エ:環境問題は個人の努力だけでは解決できないが、一人ひとりが意識を変えることが社会全体の変化に繋がる」

これが正解です。

選択肢問題は、消去法。

明らかに間違っている選択肢を、1つずつ消していく。

これが、確実に正解を見つける方法です。

まとめ

国語のテスト。

記述問題で、何を書けばいいかわからず白紙で出す。

選択肢問題で、2択まで絞って迷い、感覚で選んで間違える。

「国語はセンスがないとどうにもならない」

そう諦めている。

この悪循環を、断ち切りましょう。

国語は、センスの科目ではありません。

ルールの科目です。

「設問の答えは必ず本文の中にある」

「記述問題には採点者が求めているキーワードと構造がある」

このルールを先に知ってから解くだけで、点数は大きく変わります。

まず、設問を先に読んでから本文を読みます。

「何を探しながら読めばいいか」がわかるだけで、読み方が変わります。

目的を持って本文を読む。

これが、国語の正しい読み方です。

記述問題は、模範解答の「構造とキーワード」を先に分析します。

「何をどの順番で書いているか(構造)」を確認する。

「採点のポイントになっているキーワード」を確認する。

その構造とキーワードを使って、自分で書く。

感覚ではなく、型に従って書く。

これが、記述問題の正しい解き方です。

古文は、現代語訳を先に読んでから、言葉の対応を確認します。

意味がわからない古文を読み続けるより、現代語訳で意味をつかんでから、古文の言葉と対応させる。

この順番に変えるだけで、理解度が大きく変わります。

選択肢問題は、消去法で「明らかな間違い」から削っていきます。

「本文にない内容」は消去。

「言い過ぎ・断言」は消去。

「一部は正しいが核心がずれている」は消去。

残った選択肢が、正解です。

感覚で選ぶのではなく、根拠を持って消去する。

これが、選択肢問題の正しい解き方です。

国語は、型を知れば解けます。

センスではなく、ルール。

それを知るだけで、国語の成績は変わります。


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