本を読みたい。でも、難しい言葉が多すぎて意味がわからない。
そんなふうに感じたこと、ありませんか?
「語彙力がないから本が読めない」って、実はよくある悩みなんです。
でも大丈夫。本を楽しむのに、かならずしも“語彙力”は必要ではありません。
今回は、語彙力に自信がなくても読書を楽しく続けられる方法を、いくつか紹介していきます。
1. 「読めそうな本」を選ぶ勇気を持つ
まず大事なのは、「自分にとって読みやすい本」を選ぶこと。
難しそうな純文学とか、政治・哲学の本とか……
「読まなきゃ偉くなれない気がする」って思うかもしれませんが、そんなことありません。
むしろ、“今の自分が楽しめるレベル”の本を選ぶのが、読書のいちばんのコツ。
たとえば:
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児童文学(子ども向けの物語)
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ライトノベルや漫画
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エッセイ(会話みたいな口調の文章が多い)
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物語形式の自己啓発本(内容は深くても読みやすい)
自転車と同じで、まずは「補助輪付き」から始めればいいのです。
誰だって、いきなり難しい文章をスラスラ読めるようにはなりません。
2. 「わからない言葉」はスルーしてOK
読書中に出てくるわからない単語。つい辞書で調べたくなりますよね。
でも、正直に言います。全部調べていたら、物語の流れが止まってしまいます。
語彙力ゼロで読書を楽しむ最大のコツは、
「意味がわからなくても、読み飛ばしていい」と割り切ること!
たとえばこんな感じ:
「男は頬杖をつき、物憂げに空を眺めていた。」
「物憂げ」ってなんだろう?って思っても、
→「なんか、ぼんやりしてる感じかな?」くらいの“ノリ”でOK。
細かいニュアンスがわからなくても、ストーリー全体が追えれば十分楽しめます。
3. 文章の「リズム」だけでも楽しめる
言葉の意味がわからなくても、「音」や「リズム」によって楽しめる文章もあります。
たとえば村上春樹のような作家の文章は、リズムが独特で、意味よりも“流れ”が気持ちいい。
同じように、歌の歌詞だって、意味が全部わからなくてもなんとなく心に残ることがありますよね。
読書にも同じことが言えます。
「うわ、この文章、なんか好きかも」
そんな“感覚的な読書”こそ、語彙力ゼロでもできる立派な楽しみ方です。
4. 誰かと感想を話すことで、世界が広がる
本を読んだあとに、誰かと「どうだった?」と話してみるのもおすすめです。
語彙力がないと、感想を伝えるのもむずかしく感じるかもしれません。
でも、うまく説明できなくてもいいんです。
たとえば:
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「なんか、あのキャラ好きだったな〜」
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「よくわかんないけど、最後泣いちゃった」
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「途中で意味わからなくなったけど、雰囲気がすごかった」
こういう感想で十分。
むしろ、無理に難しい言葉を使おうとしない素直な感想のほうが、共感されやすいことも多いです。
人と話すことで、「あ〜そういう読み方もあるのか」と気づきが増え、さらに読書が楽しくなります。
5. 語彙力は“あとから自然に”ついてくる
本をたくさん読むと、気づかないうちに語彙力って自然に育ちます。
最初は意味がわからなかった言葉も、何度か出てくるうちに「あ、これ前にも見たな」となります。
たとえば「ほころぶ」とか「せつない」とか、説明しづらいけど“なんとなくわかる”ようになる瞬間。
それで十分です。
語彙力は「学ぶもの」ではなく「慣れるもの」なのです。
だから、最初から完璧を目指す必要なんてまったくありません。
6. 読書は「自由」であっていい
読書って、意外と自由なんです。
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最後まで読まなくてもいい
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読みたいところだけ読んでもいい
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読み返してもいい
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声に出して読んでもいい
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挿絵や表紙から楽しんでもいい
正しい読み方なんてないし、誰かに評価されるものでもありません。
語彙力があるかどうかより、「楽しめたかどうか」の方が、ずっと大切。
おわりに:「語彙力ゼロでも、本は友達になれる」
本は、“知識”だけじゃなく、“感情”や“想像力”を育ててくれる存在です。
わからない言葉があってもいい。
完璧じゃなくてもいい。
自分なりの方法でページをめくっていけば、そこには自分だけの物語との出会いがあります。
語彙力ゼロでも、あなたはもう“読書家の一員”です。
まずは気になる一冊を、今日の夜に開いてみませんか?