“やりたいことがわからない”ときの考え方

工夫

――「探す」のではなく、「気づく」ために


はじめに:「やりたいことがわからない」は、よくあること

  • 「自分が本当にやりたいことって、なんだろう?」

  • 「このまま毎日を過ごしていていいのかな…?」

  • 「周りは夢や目標に向かって進んでるのに、自分だけ停滞している気がする」

こんなふうに感じること、ありませんか?
実は、「やりたいことがわからない」という悩みは、すごく多くの人が抱えているものです。

そしてこの悩みには、明確な答えがひとつあるわけではありません。
だからこそ、「今の自分に合った考え方」を見つけることが大切です。

この文章では、そんな“見えない不安”を少しずつほどいていくための7つの考え方と視点の変え方をご紹介します。


1. 「やりたいこと」は、最初から“見つかってる”ものではない

多くの人が、「やりたいこと」は“突然ひらめく”とか、“最初から知っているもの”だと思いがちです。
でも実際は、やりたいことは「やってみる中で、あとから気づく」ものです。

たとえば:

  • 料理を始めてみたら、意外と夢中になれた

  • ボランティアに参加してみたら、人と関わるのが楽しかった

  • 副業を始めたら、数字を見るのが好きだと気づいた

最初から“これが天職!”とわかる人はほんの一握り。
ほとんどの人は、**「動いてみる」→「合う・合わないがわかる」→「少しずつ絞れてくる」**というプロセスでやりたいことを見つけていきます。


2. “好き”ではなく“心が動いた瞬間”を探す

「好きなことを仕事に」とよく言われますが、そもそも“好き”すら分からない…そんな人も多いのではないでしょうか。

そんなときは、無理に「好きなこと」を見つけようとせず、「心が動いた瞬間」を思い出すことが大切です。

たとえば:

  • 誰かの言葉に救われた

  • ドキュメンタリーを見て、なぜか涙が出た

  • 道端の花を見て、ほっとした

  • 小さな達成感を味わった

こうした“心がピクッと動いた瞬間”をメモしておくと、自分の「興味の種」が見えてきます。

やりたいことの原石は、日常の中に落ちているんです。


3. 「やりたいことがない」ときは、「やりたくないこと」を明確にする

“やりたいこと”が見つからないのは、「選択肢が多すぎる」からかもしれません。
そんなときにおすすめなのが、逆転の発想:やりたくないことをリストアップすることです。

  • 人と競争する仕事はしたくない

  • 通勤時間が長い生活はイヤだ

  • 家族との時間を削りたくない

  • 数字ばかり追う働き方は向いてない

こうやって“NOのリスト”を作ると、「YESの輪郭」が少しずつ浮かび上がってきます。
つまり、“やりたいことがわからない”のではなく、“選びきれていない”だけかもしれません。


4. 小さな「好き」「楽しい」を信じてみる

やりたいこと=壮大な夢、特別な才能、世の中に貢献できること…。
そんなふうに構えてしまうと、なかなか見つけられません。

でも、「毎日ちょっと楽しい」「気づくとやってしまう」ことってありませんか?

  • コーヒーを丁寧に淹れる

  • ネットで間取り図を見るのが好き

  • 誰かの悩みを聞いてあげるのが苦じゃない

  • DIY動画を見てると時間を忘れる

それが、“やりたいことのヒント”かもしれません。
「これは仕事にならない」なんて判断は後回しにして、まずは素直に楽しむ。

そこから広がる可能性を、自分で閉じないであげてください。


5. 「肩書き」や「形」から入らなくていい

「やりたいこと=職業名や具体的な仕事」と思い込んでいませんか?

  • カメラマン

  • イラストレーター

  • コンサルタント

  • ライター

これらは“結果的な形”であって、本質ではありません。
本当に大切なのは、その肩書きの裏にある「どんな時間が欲しいのか」「どんな感情で生きたいのか」という視点です。

  • 自由に場所を選んで働きたい

  • 自分の感性を大切にしたい

  • 人の成長に関わりたい

  • 心を動かす何かを生み出したい

形ではなく、「ありたい状態」から出発してもいいんです。


6. “動かない理由”をつぶしていく

「やりたいことが見つかったら動こう」と思っていませんか?
でも実はその逆。動くから見つかるのです。

そして、私たちを動けなくさせているのは、こんな気持ちかもしれません:

  • 失敗したら怖い

  • 人に笑われそう

  • 自信がない

  • 今のままでも困ってない

だから、まずは**「動けない理由」を言語化して、自分の中で許可を出すこと**が大切です。

「まだ自信はないけど、やってみてもいい」
「失敗しても、それも経験」
「他人にどう思われても、自分が納得できればいい」

少しずつ、自分を許してあげると、行動のハードルは確実に下がっていきます。


7. 迷っている“今この時間”も、大事なプロセス

焦っていると、「早く何かを決めなきゃ」と思ってしまいますよね。
でも実は、“やりたいことがわからない時間”にも意味があります。

迷うというのは、今の自分が真剣に生きようとしている証。
「適当に選びたくない」「納得したい」――そんな真面目な気持ちが、今の停滞感を生んでいるだけです。

大丈夫。
迷ったことのある人は、やりたいことを見つけたときに、誰よりも本気になれます。


おわりに:答えが見つかるより、“問いを持ち続けること”が大切

「やりたいことがわからない」と感じると、何もかもが止まっているように思えるかもしれません。
でも実は、その問いを持っていること自体が、すでに前に進んでいる証です。

答えは、すぐに出ないかもしれません。
でも、日々の小さな違和感や喜びに目を向け続けることで、やりたいことは“外”ではなく、“自分の中”から育っていきます。

焦らなくて大丈夫。
「わからないまま動いていい」と、自分に許可を出してあげてください。

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